皆様今晩はッ!!
でして早速今宵御登場さんのお方様はッ
こちらのお方様でぇ~ごッざいますッ!!
ってまぁ~これはこれはッ
実に何ともすがすがしそぉ~な青一色とッ
コロッと丸まった感じの御姿さんがッ
これまた何ともかいらしか壺さんの御登場さんでございますなぁ~~~ッ!!
今晩はッちゃまッ!!
わたくしこぉ~見えましてもッ
唐津生まれのにさい壺と申しますんでございますよッ!!
おおぉ~~ッ!
そぉ~だったんれしかぁ~ッ
たった二歳の壺さんたぁ~こりゃこりゃかいらしかわけでございますわなぁ~~~ッ!!
ふむふむッ
お生まれになってまだ二歳とはッ
いやいやほんまにかいらしかかいらしかでんでんなぁ~~~ッ!!!
・・・・・・・・・・・・・・・
ちゃッ ちゃいますでございますちゃまッ!
わたくしにさいはにさいでもッ
二歳じゃなくてッ
二彩でございますッ
にぃ~さぁ~いッ 二彩ッ!!
あぁ~~そぉ~なんやぁ~~~ッ・・・・・
ぴゅぅ~~~~~ッどッかぁ~~~~~~んんんんッ!!!!!
・・・・・・・・・・・・・・・
っとまぁ~新年早々ッ
皆様には大変不愉快極まりなき出だしにてッ
御無礼申し上げましたでございますがッ・・・
気を取り直しましてッ
そぉ~なんでございますッ!!
今宵御登場さんのお方様はッ
こちらの唐津の二彩壺さんなんでごじゃりますぅ~~ッ!!
でさてして皆様ッ
今宵のこの二彩さんッ
こぉ~見えましてもれっきとした江戸時代前期ッ
かの唐津の地におきましてお生まれになったッ
パピッと唐津焼さんなのでございますがッ
勿論ッ
唐津と申し上げますればッ
かのあの渋き御姿をば連想されますもんではございますがッ
江戸の初期ッ
有田の地におきましてッ
日本で初めてともいえる磁器ッ
つまり伊万里焼が誕生いたしました事からッ
それまでバリバリでございました唐津もッ
時代の流行みたいなもんに取り残されまいとッ
新たなる釉薬の開発に乗り出すのでございますがッ
そんな新たな試みの一つがッ
今宵のこの二彩の壺さんなんでございますッ!!
まぁ~この確かにッ
従来の唐津さんのイメェ~ジとしちゃぁ~ねぇ~~ッ
だいぶ斬新なる御姿とはなっておりますれしがッ
そこにはパピッと当時の唐津陶工さんのッ
必死な試行錯誤が醸し出されているかの如し御姿さんでございますッ!
でまぁ~このッ
正式なる呼び名といたしましてはッ
青釉二彩壺さんと申しますべきでございましょぉ~かッ
如何にも昭和四十年代の中日ドラゴンズのスカイブルゥ~を彷彿させるッ
爽やかなりし青色はッ
当時の唐津といたしましてはッ
まっこと魅力ある御姿としてッ
人々の目にとまったことでございましょぉ~~ッ!
してまたボデェ~下部の濃い部分はッ
恐らく鼠色を狙った発色と思われますでございますがッ
このコント55号じゃなくてッ
コントラストが更に二彩としての渋さを付け加えてるかの如しでございますッ!!
但し何分ッ
唐津と言えばなんたったっての桃山~江戸初期のッ
古唐津さんがあくまでメジャァ~~ッ!
その大きな存在の陰にとなってはしまいがちでございますがッ
その時の唐津陶工さん達の挑戦がッ
後の九州各地の諸窯の礎となったことはッ
まぎれもなき事実でございますッ!!
十八世紀の頃にはッ
あんだけ盛り上がってた唐津と呼ばれし窯はッ
僅かを残して無くなっていってしまうのでございますがッ
今宵のこの二彩の壺さんをば眺めますればッ
さすがは唐津ッ!!
ってな感動がひしひしと伝わって来るよぉ~でございますッ!!!
二彩の壺さんッ
さっきは二歳だなんて言っちゃってッ
ごッごッめんねぇ~~~~ッ!!!