享保の象さんッ! 宮中での一枚ッ!!!

皆様今晩はッ!!

 

 

っでさてして皆様ッ

近世の日本におきましてッ

今ではすっかりお馴染みさんとなりましたあのかの人気者の象さんがッ

にんとまかんとま驚き桃の木七回も日本に渡ってきたっちゅぅ~事実ッ

御存じでございましたでございますかッ!!!?

 

 

 

だけんどかんどもッ

その七回のうちッ

日本の国土のほぼ半分をばッ

のしのしと歩き渡り江戸城にまでたどり着いた象さんはッ

たったの一頭さんなんでございますッ!!

 

 

 

まぁ~最も近世と言やぁ~~運搬の術など人力しかなくッ

あのどデカ象さんを長距離移動させるなんてぇ~こたぁ~ッ

そぉ~簡単にゃぁ~出来るもんじゃぁ~なかったわけでございますからッ

一度でも実現したこと自体ッ

もんのすんごいことだったのかもかもさんでございまさぁ~やねッ!!

 

 

 

 

 

 

っでさてして皆様ッ

そのたった一度の近世日本におけるッ

象さんの大移動が実現いたしましたのがッ

何をば隠そぉ~享保時代の象さんの時でございましてッ

 

享保十三年六月に長崎に象さん到着ッ!

翌年三月に長崎をば出発いたしましてッ

折角さんだからッちゅぅ~ことでッ

同年四月に京都御所にッ

天覧をば果たすこととなったんでぇ~ごだりますッ!!

 

 

っでまぁ~このッ

だいぶ長々前置きさんとなりましたんではございますがッ

今宵お送りいたしますお話さんはッ

正にそのあの天覧の際にッ

バシッとパピッと描かれましたるッ

象さんの絵をばッ

御紹介さんでぇ~ごだりますッ!!!

 

 

 

 

いやいやまぁ~このッ

まッこと仰々しきかな出だしではございまっけどッ

 

これがなかなかそぉ~は滅多にゃお目にかかれんッ

ちょいとまオモロなお方様なもんでございますからッ

そこはポチッと御辛抱さんでございますがッ

 

 

まずはとみかくッ

今宵のその象さんッ

ドカンと一発お出ましいただきやほほかいやぁ~~~ッ!!

 

 

 

 

 

 

 

ってかぁ~~~ッて象サンダァ~杉山さんだぁ~ッ!!

 

 

 

 

 

っでまぁ~この実際当時ッ

長崎から江戸までッ

こげな大きな象さんがッ

のらりくらりと街道をば歩きやしたもんでございますからッ

道中等の象さんの絵がッ

色々様々残されてはおりますんでございまっけどッ

 

 

ただ唯一ッ

京都御所内での象さんだけはッ

一般の目に触れることは叶わないことでございましたッ!

 

 

っで正にこの一枚がッ

京都御所内での象さんをば描いたものになるんでございますッ!!

 

 

 

 

 

っといっても描かれた場所がッ

あくまで御所内ッてことだけではございまっけどッ・・・

 

 

 

 

っでッ

肝心要のこの象さんをば描かれた御仁でございますがッ

 

 

その名を宅間楊汀さんと申しましてッ

その当時の御所お抱えの絵師さんでございますッ!!

 

 

 

 

 

ただねぇ~ッ

なしてかその楊汀さんの詳しき詳細さんはッ

定かではございませんのでございますッ・・・

 

 

してまたッ

楊汀さんのその他の作品すらもッ

あんまし確認されていないッちゅぅ~こともッ

事実でございますッ・・・

 

 

 

つまりはッ

享保頃の宮中謎のお抱え絵師ッ!!?

 

してその謎の絵師さんが描いた象さんッ!!!

 

 

 

 

 

 

正にそれこそ江戸期の宮中ミステリぃ~~~ッ!!!?

 

 

 

 

 

ドカンと一発メルヘンでんなぁ~~ッ!!!

 

 

 

 

 

ってなもんでございましてッ

そげなる様々さんな背景がございますもんでッ

何気にオモロな一枚さんかと存じよりますがッ

 

この一枚のほかにッ

もう一枚ッ

同じ楊汀さんの描きなすった宮中での象さんもッ

ちゃまは手にしたことがございますからッ

恐らく多分ッ

象さんだけに増産したわけではございませんけどッ

数枚ほどは描き残されたのではなかろぉ~かとッ

存じよりますちゃまでございますッ!!

 

 

 

 

但しッ!

今宵のこの象さんの絵にはッ

左上にポチッと賛がございましてッ

 

 

 

 

 

 

これをば添えたお方様がッ

堀 南湖さんと申します安芸広島藩主に仕えるッ

当時の儒者さんでございましてッ

京都伏見に滞在しッ

ちょくちょく御所へも出入りしていた御仁でございますッ!!

 

 

 

 

 

 

そげな御仁が賛をば添えるとゆぅ~ことはッ

何枚か描いた中でも少々特別さんな一枚なのかもッ

知れないさんでございますかもッ!?

 

 

 

確かにもう一枚の楊汀さんの描いた象さんの絵にはッ

賛はございませんでございましたからねッ!!!

 

 

 

 

 

ってなわけでございましてッ

今宵はだいぶ長々さんと綴ってしまいましたでございますがッ

ちゃま的少々感慨深げな歴史の一幕さんだったもんでッ

ついついさんの長々さんでッ

御無礼さんでございましたッ!!!

 

 

 

 

 

 

 

っで最後にもひとつッ!

 

 

遥か彼方より故郷離れてお越しになられたッ

享保の象さんでございましたがッ

何気に可哀そぉ~な日本での日々だったかと存じよりますッ・・

 

 

日本に来る船中ではッ

ネズミに耳をばたくさんかじられッ

一緒に来たお友達の雌の象さんはッ

日本に着くなり直ぐになくなられてしまってッ

異国の地ッひとりぽっちで頑張ってッ

江戸に着いても将軍様には嫌われちってッ

中野の農家で最期を迎えるのでござますッ

 

 

 

 

 

 

人間のエゴにて振りまわされた享保の象さんッ

せめてこの一枚をばッ

沢山の皆様に見ていただきッ

ひとり頑張った象さんのことをッ

末永く伝えたく存じよりますちゃまでございますッ・・・